赤ペン1本ではできない磨きぬかれた校正
校正という言葉は、出版関係の仕事をしているか、文字を扱う仕事をしていないと聞きなれない人が多いのではないかと思います。
たとえばごくありふれたカレンダーで、五月が誤月と書かれていたら、どうしたのだろうと考えてしまいます。
斬新なアイデアが込められたものではなく、おそらく誤字と呼ばれるものです。
文章チェックを支援するソフトウェアやインターネットに接続して使えるツールなどはありますが、やはり最後は人間の目でチェックして、赤ペンやマーカーなどを使っての作業が必要です。
文章は、人間に読まれて初めて産声をあげるといえます。
ただの文字のかたまりではなく高品質なコンテンツをつくる過程で、人間が文字をひとつひとつ眺めることが重要です。
西葉会社に話した、という文章があったとします。
西葉会社という取引先に話したのかもしれませんし、西という人物が会社になにかの話をしたのかもしれません。
西という方角にも使われる一文字は、人物名なのかどうかツールでは判断が難しい場合が多いです。
ですが、人間の目でおこなう場合、用字用語集などに載っていない条件のひとつとして、西という人物が文章内に登場するということを踏まえて作業をおこなってくれます。
西葉会社という言葉のほうが文章としておかしいと判断できた場合、葉に赤ペンで入朱して、西は会社に話した、として校正をおこなってくれます。
実際の編集現場でも、パソコンソフトウェアが使われていますが、世に出す予定の、重要な文章は、人間の目で校正するほうが、人間の目で読まれるときに、よいものとして受け取ってもらえます。